
「自社のホームページを作ったものの、全く問い合わせが来ない」「Web広告を出してみたが、費用対効果が合っているのか分からない」「SNSをやるべきだと言われたが、何から手をつければいいのか見当もつかない」。
現代のビジネスにおいて、Web活用は避けて通れない最重要課題となりました。しかし、その世界は日々進化し、専門用語が飛び交い、アルゴリズムは複雑怪奇に変化し続けています。多くの経営者や担当者が、デジタルの迷宮の中で「正解」を見失い、手探りの状態で貴重な予算と時間を浪費しているのが現実です。
そんな迷える企業の前に現れるのが、「WEBコンサルティング」という存在です。彼らは、単なる制作会社でもなければ、広告代理店とも少し違います。企業の経営課題を「Web」を活用して解決へ導く、デジタル時代の参謀役であり、時には現場指揮官でもあります。適切に活用すれば、企業の売上を数倍、数十倍に跳ね上げる起爆剤となりますが、選び方や関わり方を間違えれば、高額なコストがかかるだけで何も変わらないという悲劇を招きます。
成功のカギを握るのは、発注者側の「知識」と「リテラシー」です。
この記事では、Web業界の最前線で数多くの企業の成長を支援してきた筆者が、WEBコンサルティングの全貌を、実務で使えるレベルまで深掘りして解説します。
目次
「WEBコンサルティング」という言葉を聞いて、具体的に何をイメージしますか? 「アドバイスをくれる人」「SEO対策をしてくれる人」「毎月レポートを持ってくる人」。どれも間違いではありませんが、それは本質ではありません。
◆ビジネスゴール達成のための「戦略と戦術」の提供者
WEBコンサルティングとは、一言で言えば「クライアントの経営課題を解決し、利益を最大化するために、Webマーケティングの戦略を立案し、その実行を支援するサービス」のことです。
ここで最も重要なのは、「Webサイトを作ること」や「検索順位を上げること」自体が目的ではないという点です。これらはあくまで手段に過ぎません。真の目的は、その先にある「売上の向上」「採用コストの削減」「ブランド価値の向上」といったビジネス上の成果(KGI)です。
◆Web領域に特化した「経営コンサルタント」
イメージとしては、企業の「かかりつけ医」に近い存在です。
◆成果の方程式:戦略 × 実行 × 改善
WEBコンサルティングの価値は「成果」にあります。どれほど洗練された戦略書を作成しても、実行されなければ、その価値は発揮されません。逆に、どれほど必死にブログを更新しても、戦略が間違っていれば穴の空いたバケツに水を注ぐようなものです。
優秀なWEBコンサルタントは、アクセス数(集客)、コンバージョン率(成約)、顧客単価(LTV)といった数字に責任を持ち、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を高速で回すことで、クライアントの利益最大化を目指します。彼らは「評論家」ではなく、「実務家」であるべきなのです。
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かつて、2000年代初頭までは、「ホームページを持っていること」自体がステータスであり、それだけで競合優位性がありました。検索すれば自社が表示され、そこから問い合わせが来るという牧歌的な時代でした。しかし、現在は状況が一変しています。なぜこれほどまでにWEBコンサルティングの需要が高まっているのでしょうか。
① ユーザー行動の複雑化と「検索離れ」
スマートフォンの普及により、消費者の購買行動は劇的に変化しました。以前はPCでGoogle検索(ググる)して情報を探すのが主流でしたが、現在はInstagramやTikTokで検索(タグる)し、YouTubeで動画を見て(見る)、LINEで友人に相談し、Amazonで口コミを確認してから購入するというように、複数のプラットフォームを横断するようになりました。
この複雑化したカスタマージャーニー(顧客の行動プロセス)を読み解き、適切なタイミングで適切な情報を届けるには、高度なマーケティング設計が必要不可欠です。単にSEO対策だけしていれば良いという時代は終わりました。
② Webマーケティングの専門化・高度化
Web技術の進化スピードは凄まじく、半年前に通用したノウハウが今日は使えないということが日常茶飯事です。
このように各領域が高度に専門化しており、社内の一担当者が全てのトレンドを追いかけ、実務に落とし込むことは物理的に不可能になっています。
③ 競合過多によるレッドオーシャン化
今や、Webサイトを持っていない企業は存在しないと言っても過言ではありません。あらゆる業界でWeb上の競争が激化しており、単に「存在している」だけでは誰にも見つけてもらえません。競合他社も当然のようにSEO対策や広告運用を行っています。その中で勝ち抜くためには、自社の強み(USP)を明確にし、他社と差別化するための「ポジショニング戦略」が必要です。これを客観的な視点で設計できるプロフェッショナルが必要とされているのです。
④ DX(デジタルトランスフォーメーション)の波
コロナ禍を経て、多くの企業が対面営業からオンラインへのシフトを余儀なくされました。Webは単なる「広告媒体」から、「主要な販売チャネル」「顧客との接点」へと役割を変えています。経営の中枢にWebが食い込んでいるため、Web戦略の失敗は経営の失敗に直結します。失敗のリスクを最小限に抑え、最短距離でデジタル化を進めるためのガイド役として、コンサルタントの需要が急増しているのです。

多くの初心者が最初に陥る最大の誤解が、「Web制作会社」と「WEBコンサルティング会社」の混同です。「ホームページをリニューアルすれば売上が上がるはずだ」と考えて制作会社に依頼し、数百万をかけて綺麗なサイトを作ったものの、全く成果が出ない。この悲劇は、両者の「商品」と「ゴール」の違いを理解していないことから生まれます。
| 比較項目 | Web制作会社 | WEBコンサルティング会社 |
|---|---|---|
| 主なゴール | 「納品」すること クライアントの要望通りにサイトを完成させ、公開することが最大の目的。 |
「成果」を出すこと 売上、問い合わせ数、採用数などの数値目標を達成することが目的。 |
| 得意な領域 | デザイン・実装 見た目の美しさ、動作の正確さ、最新技術の実装。クリエイティブ能力。 |
分析・戦略・改善 データ分析、集客施策、動線設計、コピーライティング。マーケティング能力。 |
| 契約形態 | スポット契約(フロー型) 「サイト制作一式 200万円」のように、納品完了と共に契約が終了する場合が多い。 |
継続契約(ストック型) 「月額30万円 × 6ヶ月」のように、中長期的に関わり、PDCAを回し続ける。 |
| 発注者へのスタンス | 受動的(Yesマン) 「お客様の言った通りに作ります」。要望を具現化する職人気質。 |
能動的(パートナー) 「その要望だと売れないので、こうしましょう」。時には顧客の意見を否定し、対案を出す。 |
| 制作物に対する視点 | 「作品」として見る デザイン性や独自性を重視する傾向がある。 |
「店舗・営業マン」として見る 売るための機能性や情報の分かりやすさを重視する。 |
◆「箱」を作るか、「中身」で売るか
Web制作会社は「家を建てる大工さん」です。設計図通りに丈夫で美しい家を建ててくれますが、「どうすればその家で快適に暮らせるか」「どうすればその店にお客さんが来るか」までは責任を持ちません。
一方、WEBコンサルティング会社は「経営コンサルタント兼店舗プロデューサー」です。「そもそもここに家を建てるべきか(立地調査)」「どんな店構えなら客が入るか(集客設計)」「メニューはどうするか(商品設計)」を考え、大工さん(制作会社)に指示を出す役割を果たします。
最近では「マーケティングに強い制作会社」や「制作もできるコンサル会社」も増えており、境界線は曖昧になりつつありますが、基本的にはこの役割の違いを理解し、自社の課題が「サイトが古くてスマホ対応していない(制作課題)」のか、「サイトはあるが客が来ない(マーケティング課題)」のかを見極めることが重要です。
経営者が「Webコンサルを入れたい」と考える時、そこには必ず深刻な経営課題が存在します。コンサルタントは、具体的にどのような課題や不利益を解消するのでしょうか。典型的な5つのケースを見てみましょう。
① アクセスはあるがCV(コンバージョン:成果)に至らない
SEOや広告で一定のアクセス数は稼げているのに、問い合わせや購入(コンバージョン)に至らないケースです。コンサルタントは、ヒートマップ分析(ユーザーがどこを見ているか可視化するツール)やEFO(入力フォーム最適化)を行い、「ユーザーがどこで離脱しているか」「なぜ買わないのか」を特定します。そして、キャッチコピーの変更、ボタンの配置換え、不安を取り除くコンテンツの追加などを行い、成約率(CVR)の向上を目指します。
② 商品やサイトの質は高いが、認知されていない
商品やサービスの質には自信があるし、サイトも綺麗に作った。しかし、アクセス解析を見ると1日の訪問者が数人(社員含む)しかいない状態です。これは集客チャネルの設計ミスです。コンサルタントは、ターゲット顧客が検索する可能性の高いキーワードを選定してSEO対策を行ったり、即効性のあるリスティング広告の出稿、SNSでの認知拡大施策などを実施し、ターゲットユーザーがサイトに到達するための導線を確立します。
③ 広告費が高騰し、利益率が低下している
売上は上がっているが、常に新規顧客を広告で買い続けているため、広告費が利益を圧迫している状態です(CPAの高騰)。コンサルタントは、LTV(顧客生涯価値)に着目します。一度購入した顧客に対し、メルマガ、LINE公式アカウント、リターゲティング広告などを駆使してリピートを促す仕組み(CRM)を構築します。また、SNSを活用してファン化を進め、「広告費をかけずに売れる仕組み」へと体質改善を行います。
④ Web担当者の不在やリソース不足
中小企業で最も多いのがこの課題です。「Web担当者が突然退職し、パスワードすら分からない」「兼任担当者が忙しすぎてWebまで手が回らない」。コンサルタントは、一時的に「企業外部のWeb部長」として機能します。サイトの管理、ベンダーとの折衝、戦略の立案を一手に引き受けつつ、並行して社内の次期担当者の採用支援や育成(インハウス化支援)を行い、組織としてのWeb力を底上げします。
⑤ 何が成約につながるのか分からない
「毎月広告費を50万円使っているが、どの広告から何件売れたのか分からない」「ブログを書けと言っているが、それが売上にどう貢献しているのか不明」。コンサルタントは、GA4(Google Analytics 4)やMA(マーケティングオートメーション)ツールを導入し、全てのデータを可視化します。「この施策に10万円使ったら、30万円の利益が出た」という因果関係を明確にし、投資判断ができる状態へと導きます。
コンサルタントは常に「Webマーケティングの全体像」を俯瞰しています。この全体像を理解することで、今後コンサルタントと契約した場合に、コンサルタントが現在どのプロセスの課題解決や改善に取り組んでいるのかを明確に把握することができます。
◆マーケティングの最適化
Webマーケティングは、一般的に「集客」→「接客」→「追客(再来訪)」の3ステップで構成されます。
Step 1:集客(Attraction) – 人を集める
SEO(検索エンジン最適化)、Web広告(リスティング、ディスプレイ、SNS広告)、SNS運用(Instagram、X、TikTok)、YouTube、プレスリリース、MEO(Googleマップ対策)。コンサルタントは、ターゲットの属性に合わせて最適な媒体を選定します。
Step 2:接客(Acquisition) – その気にさせる
Webサイト(コーポレートサイト、サービスサイト)、LP(ランディングページ)、記事コンテンツ(オウンドメディア)、動画コンテンツ、チャットボット。集めた人を逃さないよう、UI/UX(使いやすさ)を改善し、魅力的なオファー(提案)を提示して、購入や問い合わせボタンを押させます。
Step 3:追客・維持(Retention) – ファンにする
メールマガジン、LINE公式アカウント、リターゲティング広告、SNSのフォロワー交流、会員サイト、アプリ。一度接点を持ったユーザーを忘れさせず、再度の購入を促し、LTVを最大化します。
◆コンサルタントは「オーケストラの指揮者」
これらの施策は単独で存在するのではなく、全てが連動しています。例えば、「SNSで認知させ(集客)、検索してサイトに来させ(接客)、迷っている人に広告を表示して(追客)、LINEに登録させる」といった具合です。SEO業者はSEOしか見ませんし、広告代理店は広告しか見ません。しかし、WEBコンサルタントはこれら全体を俯瞰し、「今は広告よりもLPの改善が先決だ」「SEOよりもInstagramの方がターゲットに合う」といった全体最適の視点で予算配分と優先順位を決定します。この「指揮者」としての役割こそが、コンサルタントの真骨頂です。

では、WEBコンサルタントは具体的に毎日何をしているのでしょうか。サービスの内訳を分解してみましょう。業務は大きく3つのフェーズをサイクルさせて進みます。
| フェーズ | 主な業務内容 | アウトプット(成果物) |
|---|---|---|
| 1. 現状分析・診断 (As-Is) |
・3C分析・競合調査:競合他社のWeb戦略を丸裸にする。 ・アクセス解析:GA4やSearch Consoleで流入経路や離脱箇所を特定。 ・ヒューリスティック分析:プロの経験則に基づき、サイトの使いにくさを指摘。 |
・アクセス解析レポート ・競合調査分析シート ・サイト診断書 ・課題一覧リスト |
| 2. 戦略立案・設計 (To-Be) |
・KPI設計:KGI達成のための中間目標(クリック数、CV数)を設定。 ・ペルソナ・カスタマージャーニー設計:ターゲット像を明確化。 ・施策ロードマップ作成:いつ、誰が、何をやるかのスケジュール化。 |
・Webマーケティング戦略資料 ・ペルソナ設定シート ・カスタマージャーニーマップ ・年間施策ロードマップ |
| 3. 実行支援・改善 (Action & PDCA) |
・ディレクション:デザイナーやライターへの指示、進捗管理。 ・コンテンツ監修:記事やクリエイティブの品質チェック。 ・月次定例会:数値報告、要因分析、次月の改善案提示。 |
・月次運用レポート ・改善指示書(ワイヤーフレーム等) ・定例会議事録 |
◆月次定例会がコンサルの「本番」
多くのコンサルティング契約では、月に1回程度の定例ミーティングが設定されます。ここが最も重要な場です。単に「今月はアクセスが10%増えました」という報告だけで終わるコンサルタントは二流です。
一流のコンサルタントは、「なぜ増えたのか(要因分析)」「目標に届かなかった原因は何か(課題発見)」「競合にどんな動きがあったか(環境変化)」「それを踏まえて来月は何をするか(未来への提案)」に時間の9割を使います。この議論を通じて、クライアント企業のWeb担当者のレベルを引き上げることも重要な業務の一つです。
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「医者」に外科、内科、眼科があるように、WEBコンサルタントにも専門分野があります。自社の課題に合わせて適切な専門医を選ぶ必要があります。大きく分けると「総合型」と「特化型」があります。
① 総合コンサル型(Webマーケティング全体)
Web戦略全体を設計し、SEO、広告、SNS、制作などあらゆる手法をフラットに検討します。特定の手段に固執せず、ビジネスゴール達成のために最適な手を打ちます。
・メリット:全体最適ができる、窓口が一本化できる。
・デメリット:各領域の専門性は特化型に劣る場合がある。費用が高め。
プロジェクトマネージャー(PM)としての性格が強く、社内にWeb担当者がいない企業や、Web戦略をゼロから見直したい企業に向いています。
② SEO特化型コンサル
GoogleやYahoo!などの検索エンジンからの自然検索流入(オーガニックトラフィック)を増やすことに特化しています。キーワード戦略の策定、内部対策(タグ設定やサイト構造の改善)、コンテンツSEO(記事制作支援)、外部対策(被リンク獲得支援)を行います。
・メリット:広告費をかけずに集客できる資産が残る。
・デメリット:成果が出るまでに時間がかかる(半年〜1年)。アルゴリズム変動のリスクがある。
長期的な資産を作りたい企業に向いています。
③ Web広告特化型コンサル
リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告の運用代行と改善に特化しています。入札単価の調整、ターゲティングの精査、クリエイティブ(バナー画像)のテストを繰り返し、CPA(獲得単価)を下げる技術に長けています。
・メリット:すぐに集客できる。データを細かく分析できる。
・デメリット:広告費を止めると集客も止まる。運用手数料がかかる。
即効性が欲しい企業や、ECサイトに向いています。
④ SNSコンサル型
Instagram、X(Twitter)、TikTok、YouTubeなどのSNS運用に特化しています。アカウントのコンセプト設計、投稿画像の制作、インフルエンサーマーケティング、キャンペーン企画を行います。
・メリット:ファンを作りやすい。拡散力が高い。
・デメリット:炎上リスクがある。売上に直結させる導線設計が難しい。
ブランディング重視のBtoC企業や、若年層をターゲットにする企業に向いています。
⑤ ECコンサル型
自社ECサイト(Shopifyなど)やモール(Amazon、楽天)での売上拡大に特化しています。商品ページの改善、セール対策、在庫管理のアドバイス、物流周りの相談まで乗ることもあります。
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WEBコンサルティングは万能ではありません。導入には明確なメリットがある一方で、無視できないコストやリスクも存在します。これらを天秤にかけ、冷静に判断する必要があります。
| 側面 | 内容 |
|---|---|
| メリット(得られる価値) | 1. 成果までの時間を短縮できる プロの成功パターン(勝ち筋)をそのまま適用できるため、初心者が陥る試行錯誤や失敗の時間を大幅にカットできる。 2. 最新の専門知識を活用できる 自社で学習コストを払うことなく、業界最先端のトレンドやアルゴリズム対策を即座に導入できる。 3. 客観的な視点(サードパーティ・オピニオン) 社内のしがらみや思い込みに囚われず、第三者視点で「本当にユーザーが求めていること」を指摘してもらえる。 4. 社内人材の育成 コンサルタントと協業することで、担当者にノウハウが移転し、将来的なインハウス化(内製化)の土台ができる。 |
| デメリット(リスク・コスト) | 1. 費用がかかる(固定費) 月額数十万円〜百万円単位のコンサルフィーが発生する。成果が出るまでの期間(特にSEO)も支払いは続く。 2. コンサルタントとの相性リスク 「会社の実績」と「担当者の実力」は別物。担当者のレベルや性格が合わないと、プロジェクトが停滞する。 3. 社内への依存と空洞化 丸投げしすぎると、「コンサルがいないと何も決められない」状態になり、ノウハウが社内に蓄積されない。 4. 実行するのは自社である場合が多い コンサルは「提案」までが仕事。実際に記事を書いたり、サイトを修正するのは自社リソースが必要なケースが多く、業務負担が増える。 |
最大のデメリットは「丸投げすると失敗する」という点です。「高い金を払ったんだから、あとは勝手に成果を出してくれるだろう」という態度は、最も危険です。コンサルタントはあくまで「伴走者」であり、ハンドルを握ってアクセルを踏むのはクライアント自身だという意識を持てるかどうかが成功の鍵です。

全ての企業にWEBコンサルティングが必要なわけではありません。自社のフェーズや状況によって、利用すべきかどうかの判断基準が異なります。
【利用すべき企業】
【利用を見送るべき企業】
最後に、初めてWEBコンサルティングを依頼する際に、絶対に守るべき「失敗回避のチェックリスト」をお伝えします。契約後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないための防衛策です。
| チェック項目 | 確認すべき内容・アクション |
|---|---|
| 目的とゴールの合意 | 「何をもって成功とするか(KPI)」を数字で合意しているか?曖昧な「売上アップ」ではなく「問い合わせ月50件」「CPA 5,000円以下」など具体的に握る。 |
| 業務範囲の明確化 | 「どこまでやってくれるのか」を書面にする。記事執筆は含むのか?画像制作は?設定代行は?「提案だけ」で実作業は別料金というトラブルを防ぐ。 |
| 担当者のスキル確認 | 契約前の営業担当(プレゼンが上手い)と、契約後の実務担当(新人)が違うケースが多い。「実際に誰が担当してくれるのか」を確認し、実績や人柄を面談でチェックする。 |
| コミュニケーション頻度 | 定例会は月1回か?チャットツール(Slack/Chatwork)での質問は無制限か?レスポンスの速さは?コミュニケーションコストを確認する。 |
| 解約条件(縛り) | 成果が出ない場合、いつ解約できるか?「最低契約期間6ヶ月」などの縛りがあるか?リスクヘッジとして必ず確認する。 |
良いコンサルタントを見極める魔法の質問があります。それは、
「御社が過去に失敗した事例と、その原因を教えてください」と聞くことです。
誠実で実力のあるコンサルタントなら、過去の失敗から何を学んだかを正直に語ってくれます。逆に、「失敗はありません」「絶対売上が上がります」と安易に断言する業者は、経験が浅い可能性が高いため注意が必要です。
信頼できるパートナーとデジタルビジネスを勝ち抜く
ここまで、WEBコンサルティングの全体像について詳細に解説してきました。デジタル化が加速する現代において、WEBコンサルタントは企業の成長を左右する重要な戦略的役割を担っています。
しかし、認識しておくべき重要な事実があります。それは、「コンサルタントを起用するだけで、成功が保証されるわけではない」ということです。どれほど優秀なコンサルタントを依頼したとしても、プロジェクトの最終的な成否は、発注者である企業の「主体性」と「取り組みの姿勢」に依存します。
失敗する企業の共通点は、以下の通りです。
一方で、大きく成功する企業は、コンサルタントを「ビジネスパートナー」として扱います。社内の弱点も包み隠さず共有し、現場の課題をリアルに伝え、提案された施策には全力で応えます。このような信頼関係が築けた時、コンサルタントは契約の範囲を超えて、あなたの会社のために全力を尽くしてくれるようになります。「クライアントの成功が、自分の成功だ」と本気で思わせることができれば、そのプロジェクトは成功に近づきます。
この記事が、貴社にとって最適なパートナーを選定し、Webビジネス成功の指針となることを願っています。
執筆者
小濵 季史
株式会社カプセル 代表
デザイン歴30年以上。全国誌のデザインからキャリアをスタートし、これまでに1,000件以上の企業・サービスのブランディングを手掛けてきました。長年の経験に裏打ちされたデザイン力を強みに、感性と数字をバランスよく取り入れたマーケティング設計を得意としています。
また、自らも20年以上にわたり経営を続けてきた経験から、経営者の視点に立った実践的なマーケティング支援を行っています。成果に直結する戦略構築に定評があり、多くの企業から信頼を寄せられています。
香川県出身で、無類のうどん好き。地域への愛着と人間味あふれる視点を大切にしながら、企業の成長を支えるパートナーであり続けます。